カップ麺と腎臓|腎臓病でも食べられるコツ3点とは

カップ麺と腎臓|腎臓病でも食べられるコツ3点とは
カップ麺と腎臓|腎臓病でも食べられるコツ3点とは

即席カップ麺やインスタントラーメンは、だんだんと以前のような「安かろう悪かろう」というイメージではなくなりつつあります。健康志向の方や女性向けのヘルシーな商品や、有名店とのコラボなど、様々な層をターゲットにしており、スーパーやコンビニの商品棚にもずらりと並んでいます。

腎臓病の食事療法を行っている方にとって、カップ麺は特に注意が必要な食品でもあります。

今回の記事では、最初にカップ麺そのものについて解説します。続いて、腎臓病食の方が少しでもヘルシーにカップ麺を食べるためのコツや、おすすめの市販品などを紹介します。

腎臓病食をゆるやかに続けるコツでもあるので、ぜひ実践して下さいね。

 

 

カップ麺は健康な人にもおすすめできない!その理由とは?

即席カップ麺やインスタントラーメンは、すっかり私たちの暮らしに定着した食品の一つです。ヘルシーさを謳った商品も増えたため、食べることにあまり抵抗を感じなくなっている方も多いのではないでしょうか。

ですが、カップ麺は、腎臓病食を行っている方だけではなく、健康な人にもおすすめできない食品です。まずはその理由3つについて解説します。

(1)大量の食品添加物

即席カップ麺をおすすめできない最大の理由は、大量の食品添加物を含んでいることです。香味調味料や増粘多糖類、リン酸塩やカラメル色素などは、他の食品でもよく見かける名前ではないでしょうか。

一度食べただけですぐに症状が出るわけではありませんが、それが続くうちに少しずつ体内に蓄積され、やがて内臓や骨などに悪影響を及ぼすようになります。

毎日のように食べている方は、一度ご自分の食生活を見直すことをおすすめします。

(2)塩分とリン

腎臓病の食事療法を行っている方の、1日当たりの塩分摂取量の目安は「3g~6g未満」です。カップ麺は1個で約5gの「塩分」を含んでいるので、たった1食で1日分を摂ってしまうことになります。

減塩は腎臓病のステージ1から始まり、腎臓病食で最も大切なポイントです。腎臓病の方は、通常食のカップ麺はできるだけ控えるようにしましょう。

そして、カップ麺が大量に含んでいるもう一つの栄養素は「リン」です。リンには2種類あり、特に注意してほしいのは無機リンです。

無機リンは添加物に使われており、吸収率が非常に高いデメリットがあります。口に入れると体の外に出ていかないので、できるだけ添加物の多い食品は食べないことをおすすめします。

(3)栄養バランスの偏り

カップ麺がおすすめできない3つ目の理由は、栄養バランスが非常に偏っていることです。

カップ麺は高いエネルギーを摂れるイメージがありますが、実は1食当たりたったの400kcal程度です。そのわりに塩分は丸1日分含み、ビタミンやミネラルなどはほとんど入っていません。

頻繁に食べていると栄養失調にもなりやすいので、注意しましょう。

腎臓病でもカップ麺を食べるには

カップ麺は塩分・カリウム・リンを多く含むものが大半なので、腎臓病の食事療法を行っている方は控えたほうがよい食べ物です。

ですが、時にはどうしても食べたくなることもありますよね。「絶対にダメ!」とは言わないので、その代わりに心がけてほしい「3つのコツ」を紹介します。

簡単なことで腎臓の負担を大きく減らすことができ、外食の際のラーメンやうどん、味噌汁などの汁物でも使えるので、ぜひ押さえておいて下さい。

(1)塩分を減らすには「スープを残す」

麺類や汁物の塩分は、そのほとんどが「スープ」に含まれています。そのため、麺類や具材だけを食べ、スープを残すことで大幅にカットできます。

また、カップ麺の添加物も減らせるので、最初に実践してほしいコツです。

(2)リンを減らすには「ゆで汁を捨てる」

ご自宅の鍋でインスタントラーメンを作る場合、ゆで汁をそのままスープに使うことが一般的です。ですが、リンをカットするためにはゆで汁を捨て、スープ用のお湯は別に用意しましょう。

ちなみに、調理の際に茹でこぼしたお湯にもリンやカリウムが大量に流れ出ているので、必ず捨てて下さい。

(3)4栄養素を控えた腎臓病食用インスタント麺がおすすめ

塩分やリンをカットするコツを覚えていても、目の前にカップ麺があるとどうしてもスープまで召し上がってしまう方がいらっしゃいます。大好物だという方や、腎臓病食を始めたばかりの方であればなおさらです。

そのため、カップ麺には腎臓病食のための商品がおすすめです。たんぱく質・塩分・カリウム・リンを調整してあるので、腎臓の負担を大きく減らせます。

ヘルシーで美味しい腎臓病食用カップ麺 おすすめの市販品3選

近年、腎臓病食はずいぶん進化し、バリエーションも豊富になりました。

カップ麺も様々な種類やスープなどが販売されているので、ぜひ少しでも薄味のストレスを軽減しながら腎臓病食を続けていきましょう。

低たんぱくカップ麺 2種セット(2種類各5個)

「低たんぱくカップ麺2種×5個セット」は、ビースタイルでも人気のFORICAシリーズから販売されている麺類をセットにしました。

〈セット内容〉各5個
・しょうゆラーメン
・ソース焼きそば

しょうゆラーメンは、1食(72.2g)当たり、たんぱく質3.2g、食塩相当量2.7gに調整されています。通常食のカップ麺に比べて、塩分を35%カットしています。

腎臓病の食事療法中、ご褒美として選ぶ方も多い商品です。

ソース焼きそばは、1食(107.8g)当たり、たんぱく質4.7g、食塩相当量2.1gに控えた商品です。通常食の焼きそばに比べて、塩分を40%カットしています。

特製のソースと油に加えて、キャベツ・あおさ・乾燥紅生姜などが入っているため、本格的な焼きそばらしさを味わえます。

参考:日本食品標準成分表2020「中華スタイル即席カップめん・油揚げ、焼そば」

【購入者様の声】
焼きそばは、減塩とは思えない程美味しかったです。ラーメンは、やはり減塩ねぇって感じでした。主人は、好んで食べてくれているので 今後も注文しようと思っています。

低たんぱく即席麺 4種セット(1個につき4食)/計16食

「低たんぱく即席麺 4種セット」は、げんたシリーズから販売されている即席ノンカップ麺4種類を詰め合わせたセットです。4栄養素をすべて控えているので、腎臓病の食事療法をしている方でも召し上がれます。

ラーメン、うどん、やきそばが揃っているので、食べ比べにもおすすめです。

〈セット内容〉各4袋
・げんたらーめんしょうゆ味
・げんたらーめんみそとんこつ
・即席げんたうどん
・げんたやきそば

【購入者様の声】
好みの味は味噌ラーメンです。
その他の味も美味しくいただいています。

でんぷん ノンフライ麺 85g×5食

「でんぷんノンフライ麺」は、様々な腎臓病食を販売しているジンゾウ先生シリーズの商品です。1食(85g)当たりのたんぱくは0.3gです。食塩やカリウムなどもしっかり控えていますが、エネルギーは305kcal摂れます。

スープは付属していないので、お好みのものを選べます。ジンゾウ先生からラーメンスープや焼きそば用ソースなどが販売されているので、ぜひそれらと合わせて召し上がって下さい。

【購入者様の声】
いつも大変お世話になっております。
今回、でんぷんノンフライ麺を注文しました。
焼きそばにしました。とても美味しかったです。
長期間常温保存できてそれも嬉しいです。

まとめ:毎日の食事から少しずつ濃い味を減らそう

日本で開発されたカップ麺やインスタントラーメンは、今では世界中で食べられるようになりました。そのため、体への悪影響をあまり気にしない方も増えています。

ですが、カップ麺は食品添加物、塩分などが大量に含まれる一方で、健康を維持するために必須な栄養素はほとんど入っていません。好物という方も、嗜好品として数週間に一度ほどに留めてほしい食品です。

特に腎臓病の食事療法を行っている方にはできるだけ避けてほしい食品でもあります。もし召し上がる際には、今回紹介した「スープを残す」「ゆで汁を捨てる」を必ず実践して下さい。

また、近年は腎臓病食用のカップ麺やインスタントラーメンなどが豊富に販売されるようになったので、ぜひそれらを取り入れましょう。

濃い味を減らすことは、腎臓はもちろん、ご自分のお体全体を守ることにも繋がるので、ぜひ少しずつ試していきましょう。

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