介護食でもパンが楽しめる!やわらかパン粥レシピ

介護食でもパンが楽しめる!やわらかパン粥レシピ
介護食でもパンが楽しめる!やわらかパン粥レシピ

介護食を食べている方は、咀嚼や嚥下機能が低下していることが多く、通常の食事では危険を伴うことがあります。
例えば介護食では主食の一つである【パン】が危険とされています。しかし、パンが好きだから毎日の食事に取り入れたいと思う方もいらっしゃるでしょう。今回は、介護食でもパン食を取り入れる方法について解説しますので、ぜひ参考にしてくださいね。

 

介護食でパンは危険?

パンを食べるのは危険という印象をお持ちの方はあまりいないでしょうが、介護食を食べている方にとっては注意が必要な食材の一つです。
実は、高齢者がパンを食べて窒息してしまうという事例は決して珍しくありません。
もちろん、高齢者でなくてもパンをのどに詰まらせてしまうリスクがゼロというわけではありませんが、介護食が必要な方の場合だとそのリスクが大きく上がってしまうのです。
そのため、介護食ではそのままの状態でパンを食事に出すのは危険だと考えられています。

介護食で気を付けたい食事

介護食を用意するにあたっては、食べる方の安全を考慮して気を付けるべきポイントがいくつかあります。

パサつくもの

まず「パサつく食べ物・料理」は避けましょう。
一般の方でも水分量が少なくパサつく食品を食べると、口の中の水分が奪われるような感覚になります。
高齢者の場合、若者よりも口の中の水分量が少ないため、パサつく食べ物はのどの滑りが悪くなって気道閉塞のリスクが高まるのです。

貼りつくもの

次に、同様の理由から「貼りつく食べ物・料理」も避けるべきです。
唾液の分泌量が少ない高齢者の場合だと、口の中や喉に食べ物が張り付いてしまい、不快感や気道閉塞のリスクを高めます。例えば、乾燥のりや、わかめ、お餅、おやつではもなかなどがこの食材にあたります。

ばらけやすいもの

次は「ばらけやすい・まとまりのない食べ物」です。
食べたものを飲み込むためには、口の中である程度まとめる必要がありますが、ひき肉のような1粒1粒が細かい単位で構成されている食べ物だと、口の中でまとめる能力の低下してしまった高齢者では飲み込みにくくなってしまいます。
飲み込むのに時間がかかってしまい、食事に対してストレスを感じるようになってしまうと、食事量が減少して低栄養のリスクを高めることになってしまうのです。

固いもの・弾力のあるもの

また、「固いもの・弾力のある食べ物」も危険です。
噛む力の弱まった方の場合、固さや弾力のある食べ物だと飲み込むのに十分なサイズまで咀嚼できない可能性があります。
必然的に大きな状態のまま食べ物を飲み込む機会が多くなってしまうため、のどに詰まるリスクが高まるのです。

介護食ではパンは食べられない?

パンで摂取できる栄養・エネルギーはお米や麺類など他の食べ物でも摂取できますが、介護食には危険だという理由だけでパンを食事から排除することはおすすめしません。
そもそも食事というものは栄養摂取の場であると同時に、美味しい料理で満足感を得ることも大事なポイントです。
好きな食べ物に舌鼓を打つことは幸福を感じることができ、逆に好物を奪われてしまうことは食事の楽しみを奪われることになるのです。
介護食が必要な方には栄養摂取が重要であり、しっかりと食事をしてもらう必要があります。しかし、食事の楽しみが少なくなってしまったことで、食欲が低下する方も多くいらっしゃいます。
パン好きの方には食べるのを我慢させるのではなく、パンを食べやすくなるよう工夫して、食事の楽しみを感じてもらうようにしましょう。

食べやすいように工夫するポイント

介護食でパンを食べられるようにするためには「食べやすい工夫」が重要です。

小さく切る

基本は「小さくカットする」ことです。
飲み込む食べ物のサイズが小さければ、のどに詰まるリスクは抑えられます。
パンは比較的カットしやすい食べ物であるため、調理の手間もそこまで増えることはないでしょう。食事の際にはスープや牛乳、お茶などの水分も一緒に添えると口の中の水分量も増えるため、飲み込みやすくなります。

脂質を上手に使って滑らかに

調理のテクニックとしては「脂質を利用する」ことも重要です。
たとえばマーガリンやマヨネーズなど、パンと相性の良い脂質系食材を利用することで、美味しくなるだけでなく脂質の滑りによってのどに詰まるリスクを抑えられます。
もちろん、脂質異常症などで脂質の摂取制限がある方には利用しにくい方法なのですが、そうでなければ調理に際して脂質の利用をしてみましょう。

パン粥にする

パン料理といえば「パン粥」という介護食がおすすめです。
パン粥とは、離乳食にも利用されることのある食べ物であり、パンを牛乳で煮込んで砂糖などで味付けした料理です。
柔らかく、水分量の多い料理になるので、介護食でも問題なくパンを味わうことができます。

栄養価UP!介護食のパンレシピ!

最後に、パンを使った介護食向けのメニューを3つ紹介します。

パン粥

簡単に作れて食べる際の安全性も高い、パンを使った介護食メニューです。

(材料:1人分)
・食パン:1枚
・牛乳:240ml
・砂糖:適量


(作り方)
①鍋にパンを小さくちぎって入れ、牛乳を入れて中火で煮込む
②パンがふやけたら木べらでつぶし、さらに煮込んでトロトロにする
③砂糖で味を調えて、砂糖が溶けたら器に盛って完成

フレンチトースト風

パンを使った定番メニューの1つです。
小さくカットすることで介護食として食べやすいメニューとなります。

(材料:1人分)
・食パン:1枚
・卵:1個
・牛乳:2分の1カップ
・砂糖:20g
・バター:適量


(作り方)
①パンを小さめにカットする
②卵を混ぜたものに牛乳を混ぜ、これに砂糖を加えて混ぜる
③②で作った卵液にパンを浸す
④フライパンにバターを溶かし、パンを並べて蓋をしてから弱火で5分焼く
⑤裏返して蓋をしてさらに5分焼く
⑥器に盛って完成

パンプディング

デザートにおすすめのパンを使ったレシピです。

(材料:8人分)
・食パン(耳なし):90g
・牛乳:450mL
・砂糖:90g
・卵:3個
・バニラエッセンス:適量


(作り方)
①砂糖(50g)を鍋でこがし、小さじ2のお湯を加えたものを15cm型に流し込んでおく
②鍋で牛乳を温めて、砂糖を混ぜ溶かす
③卵を混ぜておき、冷ました②とバニラエッセンスを混ぜる
④③をざるなどで濾し、パンをちぎって入れる
⑤①に④を流し入れて15分ほど浸す
⑥150度のオーブンで30分ほど蒸し焼きにする
⑦人数分に切り分けて器に盛って完成

介護食のパン 市販品のおすすめ商品

市販品を上手に使用するのも大変便利です。創業1982年より病院や老人福祉施設へ納入実績がある介護食専門店ビースタイルおすすめの「介護食のパン」を商品を紹介します。

パンがゆミックス ミルク風味 1kg

【冷凍介護食】らくらく食パン 3種セット(3種類各2個)

パンが好きだった方に、これからもパン食の毎日を。 噛む力や飲み込む力がなくなった方でも、安心して食べていただける介護用食パンです。味はプレーン、コーヒー牛乳、いちごの3種類。舌でつぶせるやわらかさです。

【購入者様の声】
バターとりんごのすりおろしをのせてカロリーアップして母に食べてもらっています。お粥よりよく食べてくれます

まとめ

今回は、介護食でパンを食べる方法について解説しました。
パンは介護食において、気道閉塞のリスクがある食べ物になりますが、調理方法を工夫すれば問題なく食事が可能になります。
パンが好きな方に、食事をする楽しみを感じてもらうためにも日々のメニューに取り入れていきたいですね。
ビースタイルでは、介護食向けのパンや関連商品を取り揃えていますので、介護食にパンを取り入れたい方はぜひ利用してみてくださいね。

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