腎臓病食の減塩|成功のコツや方法について解説!

腎臓病食の減塩|成功のコツや方法について解説!
腎臓病食の減塩|成功のコツや方法について解説!

腎臓病の食事療法で最初にとりくむ「減塩(低塩)」。
腎臓病ステージに関係なく、塩分の理想量は約3~6gです。ですが、日本人は腎臓病でない方も全体的に食塩摂取量がかなり高く、1日あたりの平均が約10gです。そのため、減塩はほとんどの日本人にとって大切なことだと言えるでしょう。

減塩するためのコツとして努力や根性を掲げる方もいますが、それでは長続きしません。いくら健康のためとは言っても、美味しさや満足感を得られないと、いつか我慢しきれなくなってしまいます。

今回の記事では、食事の美味しさを味わいつつ、減塩するコツや方法について解説します。どうすればよいのかを具体的に紹介しているので、ぜひそのまま取り組んでみて下さいね。

 

 

減塩(低塩)を始める前に

腎臓病(腎不全)にはなぜ減塩が必要なのか、塩分摂取量の目安などについて解説します。

なぜ腎臓病には減塩が必要なのか?

食事療法で量を控える栄養素は、たんぱく質、カリウム、リン、そして塩分の4つです。これらが最も腎臓に負担がかかるためです。
その中でも、腎臓病のステージに関係なく取り組むと良いのが「塩分を減らすこと(減塩・低塩)」です。

腎臓には、摂りすぎた塩分を体外に排出する働きがあります。ですが、腎臓が弱っていると、その仕事が負担になります。
そのため、摂取する量をあらかじめ減らし、腎臓に負担をかけないようにします。

減塩の目安は?

塩分の適切な摂取量は、腎臓病のステージに関係なく、3g以上6g未満です。
現在、日本人の食塩摂取量は約10gで、他国の平均を大きく上回っています。その原因は、みそ、醤油、塩といった、和食の調味料に含まれるものが約7割を占めるためだと言われています。

参考:日本における食塩摂取量の現状(NIBIOHN)

減塩を成功させる!5つのコツと方法とは?

やみくもに減塩を勧める方もいますが、それでは薄味に慣れる前に誰だっていやになってしまいます。ポイントを押さえて、美味しさを感じながら減塩するコツを紹介します。

減塩を成功させるコツ(1)最初から張り切りすぎない

腎臓病の方に限らず、和食は全体的に塩分が多いため、日本人は過剰摂取していることがほとんどです。
確かに減塩は必要ですが、急に日々の食事から理想量をめざすのは大変なので、少しずつ取り組んでいきましょう。少しずつ薄味にすることで、だんだんと味覚も自然とそれに慣れていきます。

減塩を成功させるコツ(2)減塩調味料を使う

塩分を多く含むのは調味料なので、使う量には気を使います。ですが、普通の調味料の量を制限しようとすると、どうしてもこれまで通り使いすぎてしまうものです。
そこで、あらかじめ塩分を大幅カットしている「減塩調味料」を取り入れましょう。醤油やみそ、ソースなど、ふだんの食卓で使う調味料は一通り揃っています。

今回の記事では、特におすすめできる調味料を最後に紹介しています。ぜひ参考にしてみて下さいね。

減塩を成功させるコツ(3)薬味で満足度をアップ

これまで「しょっぱい」味に慣れてきた方は、最初のうちは減塩された薄味の食事にどうしても物足りなさを感じてしまうようです。薄味が健康によいのはわかっても、やはり美味しいと感じるものを食べたいですよね。

そういうときは、生の薬味をたっぷりかけましょう。
人は、料理に「香ばしさ」があると満足度が高くなると言われています。生姜、ネギ、ゴマ、海苔、ミョウガ、大根おろしなどをかけると、香りや食感、ボリュームがアップします。
塩分もほとんどないため、安心して食べられます。

その際、チューブタイプの薬味はできるだけ使わないようにしましょう。便利ではありますが、どれも塩分が高いためです。

意外な落とし穴(1)うす塩「味」は減塩ではない?

「うす塩味」「塩味控えめ」などは、よく見かける表記ですが、実は減塩商品ではありません。
これらは「塩分○%カット」の表記とは異なり、塩分量ではなく「味」を表現しています。そのため、実際の含有量が高くても「うす塩味」と表記できるのです。
「~味」と表記している商品の大半はかなり塩分が高いので、購入前にチェックしてみて下さい。

意外な落とし穴(2)「無塩」なのに塩分が含まれる?

「無塩」「塩分ゼロ」などの表記は、その商品を作る際に食塩を一切加えていない場合に可能です。ですが、原材料に塩分が含まれていても、このように表記できます。

例えば、「無塩のツナ缶」という商品を作る際、原材料のツナには塩分が含まれていることもあるのです。食塩成分量をチェックすれば無塩かどうかわかるので、ぜひ見てみて下さい。

減塩の成功は調味料 おすすめの市販品5選

減塩(低塩)を始めたら、まずは調味料を減塩や無塩のものに変えてみましょう。普通の調味料の量を計ってわざわざ減らすのは面倒ですが、減塩の調味料に置きかえれば、量はそのままで料理できます。
今は、普通の調味料と変わらないほど美味しい減塩の商品がとても増えています。醤油やソースなど、毎日使う調味料はほとんど販売されているので、ぜひ使ってみて下さいね。

減塩げんたぽん酢 360ml

調味料の中でもかなり塩分が少ないぽん酢は、腎臓病食にぴったりの調味料です。

「減塩げんたぽん酢」は、果汁と穀物酢を贅沢に使用して作っているため、塩分控えめでもしっかりと味わいが楽しめます。
また、普通の減塩商品にはカリウムやリンが多く含まれているものもありますが、この商品はどちらも低く調整してあるので、安心してお使いいただけます。

【購入者様の声】
スーパーの減塩ポン酢もいくつか購入してみましたが、カリウム含有量の表示がなく心配。げんたポン酢は、味も美味しく安心できますね。

全病食(協)減塩みそ 750g

塩分が多くても、和食には欠かせないみそ。なかなか減らせず、困っている方が多い調味料の1つです。
「全病食(協)減塩みそ」は、独自の技術で食塩量を約50%カットした商品です。おみそ汁1杯(お湯160ml、みそ16g)に含まれる食塩は約0.9gなので、毎日でも安心して使用できます。

【購入者様の声】
いつもお味噌汁を作るのに制限をかけていたのですが、気兼ねなくお味噌汁を作れる事が大変助かりました。病状が安定しているので続けて使いたい商品です。

おいしく減塩 ギフトセット【減塩】【調味料】

ギフト用の減塩ギフトセットも人気です。
【セット内容】
・日清マヨドレ
・低塩中濃ソース
・レモンのおかげ ウレシオ
・PREMIUMケチャップ

からだ想い だしわりつゆの素 500ml

からだ想いだしわりつゆの素は、食塩50%以上・リン60%以上・カリウム75%以上カット(「日本食品標準成分表2015」めんつゆ・ストレートの6倍値と比較)した濃縮6倍タイプのかつおと昆布の合わせだしです。
余分なだしや酒、砂糖を加えなくてもおいしく味付けができますので、調理や栄養計算の手間が省けます。
つゆやだしの素として、煮物・照り焼き・どんぶりのたれ・雑炊・すまし汁など、幅広いメニューでお使いいただけます。

【購入者様の声】
いつも大変お世話になります。私達は80歳を過ぎた二人暮らしの高齢ですが体調悪いところはありません。
せめて調味料から塩分等控える為にと、選び、だし割醤油・だし割つゆの素を使用してみると、何と優しい味で、どんな料理も美味しくできます。もう何年使ってるでしょうか?
無くなった時点でケースで送付して頂いてます。

PREMIUM減塩ソース 300ml

ソースは塩分が多いため、かなり量を気にする必要があります。
ですが、「PREMIUM減塩ソース 300ml」は、食塩を55%カット、リンを45%カットしているため、腎臓病の食事療法をしている方にもおすすめです。
また、食品添加物やアレルゲン特定原材料も使っていないので、高血圧症や腎臓疾患などがある方や、生活習慣病予防のために安全な材料を心がけている方にもぴったりです。

【購入者様の声】
甘口です。有機野菜のソースをお取り寄せしていますが、このソースはかなりの出来です。リピ決定です!

まとめ:ゆっくり取り組むことも減塩の大切なコツ!

減塩(低塩)は、基本的には腎臓病だと診断されたときから始まります。
日ごろから薄味に慣れている場合は、減塩の食事を始めてもあまり困らないかもしれません。ですが、一日三食かなり塩分の多い食事をしてきた方にとっては、減塩調味料や薬味の食事はどこか物足りなく感じるかもしれません。

今回紹介した減塩のコツや方法は、最初から一気にやろうと思わず、できるところから少しずつ取り入れていきましょう。
腎臓病の食事療法は、塩分以外に、たんぱく質やカリウムなどにも気を使うため、すべて完璧にやろうとすると疲れてしまいます。

「塩分の濃いものが好きだから薄味はむりだ」という方でも、少しずつ慣らしていけば、味覚はだんだん変わっていきます。そのうち自然に塩分が多いものを卒業できるようになるので、焦らずにゆっくり取り組んでいきましょう。

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